こんにちは。
ご迷惑をおかけしますが、6月3日(土)は和歌山県獣医師会の総会出席のため、午後休診(午前のみの診療)とさせていただきます。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
さて、暖かくなってまいりましたが、皆さまフィラリア症の予防は始められていますでしょうか?
予防期間に関するご質問をよく受けますので、この機会にお話ししておきます。
予防期間の算出には、HDU(Heartworm Development heart Unit)という概念を用います。
フィラリアの幼虫は、蚊の体内で感染型幼虫へ成長する必要があり、そのためにはある程度の気温が必要です。一日の最高気温と最低気温から割り出されたHDUという数値を累積したものが130を超えた日が感染開始日、過去30日間の累積HDUが130を下回った日を感染終了日とし、予防期間は感染開始日の1ヵ月後から、感染終了日の1ヵ月後までとなります。
と、少し難しい話になりましたが、5月中旬に、和歌山市の今年の累積HDUが130を超えました。ですので、予防は遅くとも6月中旬までには始めましょう。ただし、これはあくまでも目安です。同じ和歌山市内であっても、地域によって気温や蚊の発生状況には違いがありますので、当院では、例年のHDUの傾向も考慮した上で少し余裕を持って5月から12月までを推奨予防期間としています。実際には、4月から予防を始められている方や、年間投与されている方もおられます。
フィラリア症は“正しく”予防すればほぼ100%予防できる病気です。当院では、各種予防薬を取り扱っておりますので、その子に合った投薬できっちり予防し、ワンちゃんネコちゃんと健康な毎日をお過ごしください!
院長 加藤