予防獣医療
ワンちゃん・ネコちゃんと一緒に過ごしていくうえで、“予防できる病気”がいくつかあります。
それらを予防するのが予防獣医療です。
当院では、狂犬病ワクチン接種、混合ワクチン接種、フィラリア症予防、ノミ・マダニ予防の『4大予防』を推奨しています。
健康で楽しい毎日を過ごせるよう、大切なワンちゃん・ネコちゃんを病気から守りましょう。
狂犬病ワクチン接種
狂犬病は人も動物も100%死に至る人獣共通感染症です。現在日本では、狂犬病予防法により、お住まいの市町村への飼い犬の登録と、年1回の狂犬病予防接種が義務付けられています。
当院では、予防接種の他、登録・注射済票の交付を行っております。
混合ワクチン接種
ジステンパーウイルス、アデノウイルス、パルボウイルスなどの伝染病を予防するワクチンです。生活環境に合わせて、接種するワクチンの種類をご提案させていただきます。ワンちゃんは5種以上、ネコちゃんは3種以上をおすすめしております。
※ワンちゃんは抗体検査によりワクチンの効果判定が可能です。
混合ワクチン接種でワンちゃんが予防できる病気
- 犬ジステンパーウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬パラインフルエンザウイルス感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- レプトスピラ病
混合ワクチン接種でネコちゃんが予防できる病気
- 猫ウイルス性鼻気管炎
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫汎白血球減少症
- クラミジア病
- 猫白血病ウイルス感染症
- 猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)
フィラリア症予防
フィラリア症は蚊が媒介する寄生虫疾患です。感染すると治療が難しく、命を脅かす非常に恐ろしい病気です。数十年前は多くのワンちゃんがこの病気で命を落としていましたが、現在では、予防薬の投与により確実に防ぐことができます。
蚊がみられてから1ヵ月後より予防を開始し、蚊がみられなくなってから1ヵ月後まで予防をしましょう。例年の平均気温の傾向から、当院での推奨予防期間は、5月から12月までです。月1回の飲み薬または年1回の注射薬を取り扱っています。
また、ネコちゃんもフィラリア症に感染します。感染機会は少ないものの、少数寄生でも重症化しやすいのが特徴です。予防期間はワンちゃん同様です。スポット剤で予防可能です。
ノミ・マダニ予防
ノミやマダニは気温が13℃以上になると活発に動き出します。ワンちゃんやネコちゃんが大好きな草むらに潜んで吸血の機会を狙っています。
ノミは気温の高い夏場に多いですが、温かい屋内では、冬場でも産卵・繁殖し増殖していきます。皮膚に強いかゆみを生じたり、ネコひっかき病の病原菌や瓜実条虫(サナダ虫)などを媒介します。
マダニは春と秋に活動のピークを迎えます。マダニが媒介するバベシアという寄生虫は、ワンちゃんの赤血球を破壊し貧血を起こします。SFTS(重症熱性血小板減少症候群)ウイルスを媒介することによる人への健康被害も報告されています。
当院では月に一度の予防薬の投与、通年での予防を推奨しております。