皆さん、こんにちは。
獣医師の松山です。
久しぶりの外出制限のないGW、皆さんはどこかお出かけされましたか?
天気も良く昼間は熱中症になりそうなほど暑かったですね💦
と思ったら、後半の土日は土砂降りの雨とすごい風でしたね😨
今日はこの春に新しく販売されたお薬について紹介します。
それが変形性関節症に対する痛みを抑えるお薬、猫用の「ソレンシア」と犬用の「リブレラ」です。
変形性関節症とは、加齢により軟骨がすり減り関節内の骨同士がこすれあうことによって痛みを引き起こす疾患です。
わんちゃんやねこちゃんは痛みにより歩くのが嫌になったり、食事や排せつがスムーズにできなくなるなど生活の質に大きな影響を与えます。
これまでは痛み止めといえば非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)が一般的でしたが、腎臓や消化器に負担をかけてしまう副作用の観点から長期使用が難しいのがデメリットでした。
今回販売された「ソレンシア」「リブレラ」は、抗NGFモノクローナル抗体製剤のため、NSAIDsとは作用機序が異なり痛みを発生させるシグナルにピンポイントで作用するため肝臓や腎臓、消化器への負担を最小限に抑えられています。
また獣医師による注射での投薬で約1か月効果が続きますので、お家での内服の必要がなく飼い主さんの負担も大きく軽減させることができます。
ただし、これらのお薬はあくまで変形性関節症による痛みを抑えるお薬ですので、投薬前にきちんと検査を行って変形性関節症と診断してからの投薬となります。
まずはかかりつけの獣医師に相談してくださいね。
最近あまりジャンプしなくなってきた。
歩くのがしんどそう。
こんなサインが見られたら関節の痛みを疑って動物病院を受診しましょう。
ほかにも「いつもと違う…」のようなささいな違和感でも気軽に相談してくださいね。
獣医師 松山